野菜の直販というスタイル

 野菜を直接届けて、お客様に食べてもらうという、いわゆる"Farm to Table"のスタイル。大げさに聞こえるかもしれないけど、僕は、これは「消費者の習慣や食文化を変えること」なのだなと最近野菜セットを買ってもらえるようになって気づいた。長くなじんだ習慣を変えるのは難しい。ましてや、他人の行動を変えるのはもっと難しいことだと思う。高校時代の野球部の監督がよく言っていた。

「俺はお前らを変えるきっかけやヒントは与えてやれるが、最終的に自分を変えられるのはお前ら自身だ。」

 新鮮な野菜を食べる。どこから来てどうやって作られたのを知る。こういったことが大事なことは皆知っている。でも、実際スーパーで買ったほうが安い。品ぞろえが豊富。自分の好きなタイミングで買える。こういった理由で知ってはいるがなかなか現実はそうもいかない。

 だからこそ僕は、僕の商品でお客さんに「衝撃」を与えなければならないのだと思う。

 毎食、僕の野菜を食べて!と言っているわけではない。ただ、スーパーや生協、普通の野菜との明らかな違い、差別化は今後のテーマである。

 すでに何人か配達させてもらった人には、「全然違う」「こんな食べ方するんだ」「嫌いだったけど食べられるようになった」と、野菜へのイメージが変わったと感想をもらい、少なくともクオリティの面では十分戦えると自信はついてきた。今後暑くなり、品質の劣化を最小限に抑えなければならないのは言うまでもないが。

 ここからは、レシピの提案や、一人一人の生活様式にあった柔軟な野菜セットの内容、新品種の栽培、加工品の製造など、より食べる人が求めているものを考えていく必要があると思う。生産者の期待や予想と実際の消費者の反応が全く違うことは往々にしてありうることだと思うので。

 衝撃をくらったお客さんが、食生活を見直したり、空きスペースで野菜を栽培してみたりと何らかの行動の変化を起こしてくれたらとても嬉しいことです。

 そして何よりも僕は、僕の野菜を食べてくれたら、きっとその人はやみつきになるんじゃないかと自信があります。だから、野菜作りをしているのです。こんなおいしい食べ物をもっとみんなに食べてもらいたい!その一心です。

 まあ、たまにたべるカップラーメン、牛丼もめちゃくちゃおいしいけどね!

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