VISION

①作る人と食べる人とのあいだに、直接的かつリアルなつながりを作る。

②作る人、食べる人、コミュニティ、地球すべてにやさしい農業を作り上げる。

③新しい働き方、ライフスタイルとしての農業を提案する。


① 毎日食べているごはんはだれが作って、どのように栽培され、運ばれてきたのかを知ったうえで食べている人は少ないのではないでしょうか。農家と友達とはいかないまでも、顔見知りになればどういった品種で、どういう工夫をして栽培し、おすすめの食べ方、保存方法まで様々な情報を得ることができます。そして何よりも、感謝を込めて食べていただくことで、おいしさもプラスされると思います。一方、作る方もただ生産して農協やスーパーに卸して終わってしまうと、食べる方からのフィードバックがなく、言ってしまえば自己満足で終わってしまいます。私はこの2者間の距離感を狭め、直接的かつリアルなつながりを作ることで、消費者の食生活は豊かになり、生産者の技術・モチベーションも向上していくと信じています。さらに、お互いの間に余分な業者や店舗が挟まらないので食べる方は良心的な価格、作るほうは市場出荷よりも高く、自分の決めた価格で売ることができます。


② 一般的な農業は、効率化のため少ない品種を大規模で何年にもわたり栽培します。効率化のおかげで、私たちは安く形のそろった野菜を食べることができますが、その反面、主に石油から作られている農薬、トラクター等の大型機械への燃料が大量に利用されています。もちろん、農薬の健康への影響はかなり厳しく設定されており、食べ続けても人体への害はないとされています。しかし、Ayumu Agriでは、農薬や化学肥料は使いません。なぜなら、単純に毎日食べるものに薬は使いたくないし、しっかりとした技術があれば農薬・化学肥料を使わずに栽培することが可能だからです。さらに、ここからは挑戦ですが、乗用トラクター、1回使いきりのプラスチックマルチの使用も限りなくゼロに近づけていきます。私が1年滞在したオランダでは人々の環境への意識の高さに驚かされました。ヨーロッパでは使い捨てプラスチックの利用禁止やディーゼルエンジン車から電気自動車への移行などがすでに始まっています。有機農業と聞くと、環境によさそうに聞こえますが、実際は大量の燃料・プラスチック資源を消費していて、私はそうした現状を少しでも変える農法を、国内外の先進農家の取り組みを参考に考えていきます。


③ 「勉強を頑張って、いい高校・大学に行き、いい会社に入る。」これが現状社会から最も望ましいとされている成功像なのではないでしょうか。大学の時行ったカナダや中米諸国で、この考えは吹き飛びました。世界レベルで見たら、その人の学歴は関係ない。最も大事なのはその人が輝いているか、どういった人間なのかということを学びました。私にとっての輝ける仕事は農業でしたが、1人1人違うと思います。でも、私が楽しみ、時には苦しむ様子を発信していくことで、皆さんの心の導火線に火をつけて、新たな行動を起こすキッカケになったらなと思います。

 皆さんの農業へのイメージはどういったものでしょうか?「大変そう、お金にならない、ダサい」などのマイナスなイメージが先行しているのではないかと思います。実際私も昔から農業やりたいといった気持ちはあったのですが、周りからの反応を気にして、自信をもって胸を張って言えませんでした。私はそうした農業へのイメージから「楽しい、かっこいい、稼げる、自由!」という農業像を持った人が増えるように発信・表現していきます。